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厳しくなりつつある不動産の瑕疵基準

従来、日本においては不動産の瑕疵は限定されてきていましたが、ここ数年で精神的瑕疵が急速に認められるようになってきています。
また、外資系企業の日本の不動産購入によりグローバル・スタンダードが適用され始める中、日本でも不動産の瑕疵の意識は今後さらに拡大すると予想されます。

例えば、暴力団事務所向かいの土地の精神的瑕疵が20%という判決が出たのはつい最近の1995年のことです。
これは日本で初めて暴力団事務所による精神的瑕疵が認められた判例となりました。
それまで裁判所でこのような瑕疵が認められた事はなかったというのも不思議な気がします。(ちなみにこのときの裁判所への提出レポートは私が作成させていただきました。)

また、現在外資系企業が日本の不動産を購入していますが、彼らは物件を厳しく精査します。これをデューデリジェンスと言うのですが、近くに有害な廃棄物・汚染
物質を排出する工場がないか、活断層がないかなどについても詳しく精査をします。

今後、様々な分野で情報のディスクロージャー(開示)が求められる中で活断層、ダイオキシンの汚染エリア、PRTR(「PRTRは地価に影響を与える」を参照)などの情報も開示され、通常の国内取引であっても米国並のデューデリジェンスを適用してくることが十分予想されます。

土地の瑕疵について厳しくなりつつあるということは今後、良い土地と悪い土地の価格差が大きくなるという事ですので、土地資産を多くお持ちの方で資産の組替え、つまり不良資産の優良化を考えていらっしゃる方は早めに実行すると良いでしょう。 

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収支シュミレーションは要チエック

賃貸アパート・マンション・ビルなどを建築する場合、業者や金融機関などで収支シュミレーションを作成すると思います。
しかし、それぞれ作成者の立場に有利なように作成するケースも多く、必ずしも施主の立場で作成されていない事が多いと言えます。
また、入力している人がそのシュミレーション・ソフトウエアを自分で作成していない事から計算の根拠を理解していないため、入力すべきデータの前提条件が間違っているケースもあります。

シュミレーションで注意すべき項目ですが、記載されている項目はチエックし易いのですが、記載されていない項目などは見落とされがちです。
項目には不動産取得税・登録免許税・表示登記/保存登記費用・固定資産税・都市計画税・火災保険料・共用部分光熱費・保守費・修繕費・空室率・家賃・共益費・敷金・礼金・仲介手数料などがありますが、これら各項目の「抜けているもの」「間違っているもの」「適切ではないもの」をチエックします。

例えば、不動産取得税は部屋の大きさや建物の設計によって課税されたりされなかったりしますし、固定資産税は上昇中なので、そのような要因もシュミレーションに入れる必要があります。
また、シュミレーション計算の中身が分かれば、逆に不動産取得税が発生しないような全体設計や専有面積のプランを考えることも可能です。

事業シュミレーションは賃貸事業の基本中の基本ですので十分吟味してください。

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賃貸建物の基本

賃貸物件を建設するときには十分な市場調査の上、デザイン・居住性・コスト・メンテナンス・耐久性・防犯性・火災や震災などに対する構造上のリスクマネジメントなどを高いレベルで融合させるバランス感覚が大切です。

また、建物の種類、間取りの大きさや全体の設計によって各種税金(不動産取得税・登録免許税・所得税・消費税・相続税)の違いが出てきますし、相続を考えるのであれば、遺産分割が円滑に出来るもの、そして将来の全体譲渡や区分所有での譲渡の可能性も踏まえて設計プランに反映させる必要もあります。

デザインはとても大切な要素で、同じコストでもデザインによって全くイメージが変わりますし、入居者へのアピール度や家賃も変わってきます。
一方デザインが奇抜で一見、素晴らしく見えても構造上問題があったり、メンテナンス性が悪かったり、居住性が悪いという事もよくありますのでご注意下さい。
また、それぞれの地域性を考えないで、不釣合いなものを建築してしまうという事もあります。

基本はシンプルで上品・上質・飽きのこない、年月とともに味が出るようなものがよいのではないでしょうか。
初めよくてもだんだん見すぼらしくなるのは避けたほうがよいでしょう。
また、建築コストとデザイン性は必ずしも比例するとは限りません。
コストを押さえても上質なものを提供するのも建築士の技量のうちとも言えるでしょう。

建築物は一度建築すると何十年もそこに固定されるものなので、総合的な見地から見たバランス感覚が大切です。

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固定資産税の精算金への譲渡税課税

 不動産を譲渡した場合、固定資産税を日割精算する事が一般的に行われています。引渡日を境にして買主から売主へ一年間の固定資産税と都市計画税を日割り計算して支払う訳ですが、今までこの精算金には譲渡税の課税はされていませんでした。

ところが、最近この精算金を譲渡代金の一部と見なして精算金にも課税してくるケースが増えているようです。

これは固定資産税の額が大きくなってきている事と、税収が落ちているため、今までお目こぼしだったものを課税強化したものと考えられます。
不動産取引の際は後から追徴ということもありますので、ご注意下さい。

なお、固定資産税の精算の仕方には 2種類あります。

1月 1日を起算日にする場合と 4月 1日を起算日にする場合の2種類です。関東では 1月1日を起算日にするケースが多いですが、どちらが正しいとか間違いではなく、どちらも正しいとされています。

売主、買主で任意で決めることになります。

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非居住者や外国法人から土地・建物を購入した時には源泉徴収が必要

最近、海外の企業や海外の個人が日本の不動産を購入していますが、海外ファンドなどは利回りを要求すると同時に数年後の売却益を考慮し、売却を前提に購入しています。このような非居住者や外国法人から不動産を購入する場合には注意が必要です。

海外居住者や外国法人が日本国内の不動産を譲渡した場合、買主はその譲渡代金の10%を売主に渡さないで、源泉徴収して翌月10日までに税務署に納付する義務があります。
この源泉徴収の義務は一般の会社、一般の個人を含めて全ての買主にあります。

この時、源泉徴収を忘れると後から追徴されることになりますので、それを売主から取り返す必要が出てきます。

しかし、相手は海外ですし、簡単に取り返すことが出来ないケースも考えられます。

不動産業者などでは取引の際に気がつかない事が少なくないため、今後このようなトラブルが多発することも予想されますので、十分な注意が必要です。

なお、海外居住者とは外国人とは限りません。
日本人で海外に1年以上の長期勤務をしている人の場合も該当します。

但し、個人が居住用に譲り受けた1億円以下の土地建物については源泉徴収する必要はありません。

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外国人から不動産購入には本人確認が大切

最近、外国人が日本の不動産を購入するケースが増えていますが、当然のことながら将来売却をすることが予想されます。
外国人などの海外居住者や海外法人から不動産を購入する場合の注意点は以下の2点です。

●外国人など海外居住者等から不動産を購入するときの注意点

1.源泉徴収
原則的に、買主は売買代金の10%を売主に渡さないで源泉徴収する必要があります。詳細は前項をご参照下さい。

2.本人確認
本人確認をすること、及び登記書類を確実に集めること。

日本人でも運転免許証やパスポートなどの写真が入った公のものがあれば良いのですが、それが無い場合には本人確認を確実にしようとしても限度があります。

これが外国人の場合、特に本人確認が困難であることがあります。

証明する書面そのものが信用が置けるものか判断が出来にくかったり、住所の確定が難しかったりするからです。
国交がない国、国籍を複数持っているケースや住所が多数あるケースなども大変です。

実際に、お客様で次のような例がありました。
悪条件が揃っているケースです。

●状況

守秘義務があるので、名前等は変えてあります。

1.六つの国籍を保有
2.住所はそれぞれの各国に存在し、住所は転々と移転
3.現在は台湾に居住中
4.入国したときの国籍と現在居住している国は異なる
5.登記名義はA国(英語圏)の名前「JHON(ジョン)・・・」つまりカタカナ名
6.現在いる国は台湾で、名前は漢字名「李・・・・」。従って、現在使っている名前は登記してある名前とは全く異なります。
現在は台湾人として居住しているので、当然ながら漢字名です。
7.最終の決済時だけ本人は来日。

このケースでは担当の司法書士の先生は分からないということで直接、法務局の登記官と話し合いました。
登記官の判断が全てと言ってよいからです。

ここで特に問題となったのは、次の点です。

●問題点

1.登記をしている名前(カタカナ)と実際現在使っている名前(漢字)が異なる。日本人の感覚では登記名義の英文名と現在の漢字名から同一人物であるとはとても思えません。
2.本人の確認と住所の移転のつながりが取れない。
日本のように住民票や戸籍で住所を追っていません。
3.現在居住中の台湾とは正式な国交がない。
台湾政府の公の書面を日本国政府は表向き認めていません。

登記官からは「これこれが必要だ」と言われ、お客様からは「日本の登記制度は国際法から外れている」と言われ、板ばさみになってしまったのですが、最終的には、次のような手法を取ることで移転登記が可能となりました。

●手法

本人が台湾の公証人の前で以下のような宣誓をして宣誓証明を作成しました。

1.A国の英文名のこの人物と台湾の漢字名のこの人物は同一であり、自分である。
2.日本に入国したときの住所はこの住所、何年何月何日に出国してB国のこの住所に居住し、台湾には何年何月何日に入国し、現在この住所に居住中である。
3.印鑑を捺印。この印鑑が自分の印である。(実印に相当)
4.サインを書き、これが自分のサインである。
5.以上の文面の日本語訳を添付、その日本語訳を誰が訳したか記名。
(この場合、本人が訳しました)

台湾とは正式な国交が無いので、基本的には台湾の公証人役場の証明も直接認めることができないのですが、実務上ではある機関を使って可能となります。
従って実際にはこの宣誓証明にいくつかの書類が足されます。

こうしてやっと1件落着となりました。

ここでお気づきのように、このとき売主は自分が宣誓するだけですから何でも宣誓する事が可能です。

公証人は確かにこの人はこのように宣誓をしたと証明するだけでその内容が正しいかどうかは一切関知していません。

つまり、本人以外の人でも宣誓をしてしまえば、その書類が出来てしまいます。

さらに言えば、日本語の訳文を添付するのですが、これが英語ならまだしもアラビア語など日本人にとって認知度の低い国語で書かれている場合、その日本語訳をもとに登記官が判断するわけですから、全然異なる訳文となっていても気がつかないことも考えられます。

つまり、登記書類がそろっているからといって本人であるとは限らないということです。 

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日本の不動産とグローバル・スタンダード

今まで、日本の不動産は鎖国状況でしたが、最近急激に外資が日本の不動産を購入しています。

しかし、法制度が整っていないためにトラブルが発生する可能性も否定できません。
登記簿の見方を知らずに買っている方も少なくないようです。

例えば、日本の登記制度は公信力がありません。
つまり、登記簿に書かれている名義人が真の名義人とは限らないということです。
これを知ったらとても不安になると思います。

住所の概念一つにしても農耕型でしかも島国の日本の住所の感覚とは根底から異なります。
外国人の中では前例のように国籍をいくつも有し、住所もそれぞれの国に複数存在することもあります。
譲渡時には登記してある住所から現在の住所までを住民票や戸籍謄本でつなぐ必要がありまが、狩猟型で各国を転々としている人種には住所を公的書面でつなぐ発想はないでしょう。

海外から見ると日本の登記制度はとても不思議に見えることでしょう。

グローバルスタンダードに合わせるためには不動産の登記法を初め、整備しなければならない法律や制度が多数ありそうです。

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建物の減価償却が定額法のみに(平成10年度税制改正)

平成10年4月以降取得分の建物の減価償却には定率法が使えなくなり、定額法のみとなりました。
これは法人・個人ともに適用されます。
同時に耐用年数が10%から20%短縮しましたので、ご注意下さい。

鉄筋コンクリート造 事務所 65年から50年に短縮
鉄筋コンクリート造 住宅 60年から47年に短縮
木造 住宅 24年から22年に短縮

但し、建物付属設備は定率法と定額法を選択可能です。

なお、減価償却は建物以外も次のように課税強化していますので、ご注意下さい。

*減価償却資産の引下げ(20万円未満から10万円未満)
*1/2簡便法の廃止
*営業権の5年均等償却
*海外事業供用のファイナンス・リースについても定額法

など

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複雑な土地価格 (公的土地評価と実勢価)

公的な評価をするときには一つの物に一つの評価額をすることが原則ですが、土地の価格には一物四価、又は一物五価などと言われ、いくつもの公的評価額があります。

ここで、公的な価格について簡単に整理してみました。

●公的土地価格

   評価基準 決定機関 評価時点
公 示 価 格 100% 国 土 庁 1月1日
基 準 価 格 100% 都道府県知事 7月1日
路 線 価 格 80% 国 税 庁 1月1日
固定資産税評価額 70% 市 町 村 原則3年固定
実 勢 価 格      

     

公示価格と基準価格は同じ評価基準ですが、評価する土地の場所が異なる点と評価時点が6ケ月ずらしてある点が異なります。

別々に価格を出すのは目的が異なるからですが、同じものを異なる機関で重複して評価する仕組みは無駄も多いと言えるでしょう。

公的価格には、この他にも国土法(国土利用計画法)の勧告価格などがあります。

国土法の勧告価格などは一番不明瞭な価格と言えます。
各地方自治体で、評価基準が異なります。

例えば、バブル時に東京都葛飾区では国土法の勧告価格が路線価程度だったことがあります。
ということは当時、実勢価格よりはるかに低い金額で勧告されていました。
ところが、道路一本隔てた隣の区は公示価格より高い金額で勧告されているため、同じ路線価の土地であっても取引金額が全く異なるという事が現実としてありました。

また、案外知られていないのが、国土法の勧告価格は届出書の書き方によって変わるという事です。
譲渡後の利用形態や取引の内容によって勧告価格が変わるので、届出書の書き方による差を知っているのと知らないでは相当な違いが出ることがあります。

公的価格には全て実勢価格との乖離がつきものです。
現在でも、ある地点では公示価格以上の地価であるにもかかわらず、他の地点では路線価以下の地価という事もあります。

特に昨今のように土地の良し悪しによる価格差が増大している状況下ではこの傾向は顕著です。

路線価も同じ道路に面する土地は全て同じ評価ですが、実際には容積率が異なったり、用途地域が異なったり、土地の利用価値が異なる地域にまたがって同じ路線価であるケースがありますが、これは明らかにおかしいと言えます。

更に見ていくと不動産鑑定士が鑑定した価格と実勢価格に乖離があるケースもあります。
実際に鑑定価格と実勢価が倍も違うという例がありました。これは隣地買収などという特殊要因がないケースです。

それでは地価はどのように決まるのでしょうか?

簡単に言えば需要と供給の原理によります。非常にシンプルな仕組みです。

需要と供給は常に変動していますので、実勢価は1年を通して、相当変化することがあります。

この地域のこのスポットだけは最近売り物が極端に少ないので、地価がそこだけ20%程度も上昇しているというケースもありますし、その逆もあります。

また、最近では住宅減税の適用が平成12年末日までに入居することが要件であることから、マンション用地などはこれをクリアできるかどうかで価格が異なるということが発生します。

例えば、今月は坪100万円で買うが、来月になったら住宅減税に間に合わない物件になるので坪80万円になるといったことがあります。

株式価格は毎日価格が変動するのが当たり前ですが、土地価格にもその感覚に近いケースがあるわけです。

また、土地は工夫をすることによって坪単価70万円の土地を100万円にすることが出来るケースや、同じ坪単価でも手取りを増やすことが出来るケースもあります。 

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