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地価が下落しているのに固定資産税は何故上昇するのか?

平成6年4月1日から固定資産税評価額を公示価格の7割に設定することになりました。

これによって一晩で、首都圏では固定資産税評価額がおよそ3倍から多い地域では何と10倍程度まで上昇しました。

同時に、小規模住宅用地(200m2までの住宅地)は平成5年度まで1/4の減額だったものを1/6に、その他の住宅用地(200m2以上の住宅地)は1/2の減額を1/3に拡大しました。

もし、この上昇した基準をそのまま課税標準額とすると駐車場や更地の固定資産税は当然のことながら3倍や10倍になってしまいます。
たとえ、住宅地であっても2倍から7倍程度もの上昇となる訳です。

これだけ急激に固定資産税を上昇させるとなると納税者の負担が大き過ぎるので、負担調整をして毎年最大でも15%から20%程度の上昇に押さえながら、この何年か推移してきました。

固定資産税は3年ごとの見直しが基本ですが、平成6年の後、平成9年に見直しましたが、その後も地価の下落が大きい地域については毎年見直しをすることになっています。
従って、平成9年に固定資産税評価額が下がりましたが、本来の見直しの年ではない平成10年も地域によっては多少固定資産税評価額を下げました。
恐らく平成11年も若干下げる地域があると予想されます。

このように最近は固定資産税評価額を毎年少しづつ下げているものの、平成6年に急激に3倍から10倍にもなった価格に対しての下落ですから、最後に到達する金額が下がるだけで年々増税する地域が多かった訳です。

従って負担調整によって最終到達価格に達していない土地は今後もまだ上昇することになります。

何しろ平成6年の4月1日には多い地域では約10倍も評価額が上昇した訳ですから、これらの地域の固定資産税の上昇圧力は相当なものです。

注意: すでに負担調整がないレベルまで上昇済みの地域もあります。
また、全国を見ると固定資産税の動きがない地域もあります。

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固定資産税にも固定資産税の路線価があった。

今まで知られていませんでしたが、相続税を計算するときに相続税の路線価を使うように、固定資産税にも固定資産税の路線価があります。
この固定資産税の路線価図も相続税の路線価とほぼ同じような形式で、簡単な道路地図の道路部分に線が引いてあり、価格が記入してあります。

これは資産税課などで簡単に閲覧可能ですので、興味の有る方はご覧になってください。

さて、この固定資産税の路線価ですが、じっくり見ていくとこの評価に相当いい加減な部分がある事に気づきます。

例えば幅が90センチしかなく、建築確認も取得できない通路の路線価であっても、普通の4メートル公道の路線価のせいぜい2・3割減程度のものです。

普通に考えると建築確認が下りない、しかも幅90センチしかない通路にしか面してしない土地は普通の土地の半額程度でしょう。

その建築確認も下りない幅90センチの通路に30センチしか接していない瑕疵地であったとしても、固定資産税は普通の宅地と大差なく課税されています。

もっともこれは相続税の路線価にも言えることです。
使うに使えない土地、売るに売れない土地なのに相続税や固定資産税ばかりは高いという仕組みになっています。
瑕疵物件はその瑕疵ゆえに税金上、追い討ちをかけられています。

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地価マイナスの土地

最近、固定資産税や相続税など保有コストが高く、売るに売れない、活用したくても活用できない無道路地などを役所に無償で寄付しようと持ちこまれるケースが増えているそうです。

役所にとっても役に立たない土地を寄付されても管理コストが発生するだけなので、結局引き取ることが出来ないケースが多いようです。

役所が引き取れないような土地は、普通の人は無償と言えども引き取ってくれないでしょう。

ちなみに、一般の個人や法人の場合では無償贈与しようと思って、名義を移転すると受贈者に登録免許税と不動産取得税が課税されます。
また、受贈者が法人ですと無償譲渡は贈与者に譲渡税が課税される事にもなります。

登録免許税と不動産取得税の基準も固定資産税評価額ですから、特例は設けたものの平成6年4月1日から、どちらも急増しました。
保有コストとともに流通コストも上昇した事になります。

勿論、地価がマイナスであろうと、売買金額に関係無く、固定資産税評価額だけは立派な金額となっています。

収益性から考えると収益がマイナスの土地価格はマイナスになってしまいます。
そうなると売主から買主へお金を支払う契約があっても不思議ではありません。

貸地で地代と固定資産税が逆転しているケースは収益マイナスの典型的な例と言えます。

相続税が払えずに破産してしまう「相続税破産」という言葉がありますが、今後、固定資産税が払えずに破産していまう「固定資産税破産」もあり得る時代になったと思います。


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固定資産税の基礎
固定資産税は市町村税です。(東京23区は都税)

固定資産課税台帳の縦覧期間が原則3月11日〜20日にありますが、(地域や年によって異なる)その期間に自分が所有する固定資産の価格を縦覧することが出来ます。
ここで価格に不服がある場合は固定資産評価審査委員会に対して審査の申し出をすることができます。

平成6年以降、審査の申し出が多いようですが、評価自体を変える事はとても大変です。

一部を変えると全体のバランスが崩れ、他の部分も変えなくてはならないからでしょう。

但し、価格評価に重大な錯誤がある場合は、随時修正可能です。

 

固定資産税を納める人

1月1日現在、登記簿又は固定資産税台帳に登録されている人に固定資産税を納める義務があります。(この1月1日を賦課期日と言います。)

従って不動産を売買しても移転登記をしていないと前の所有者に課税されることになります。
また、建物などは登記していなくても課税台帳に載りますので、課税されます。

まれに、固定資産税の節税になると思って建物の登記をしない方がいますが、通常は意味がありません。

いつかは登記が必要になるケースがほとんどですので、建物登記はしておいた方が基本的には良いと思います。

後になるほど登記にかかる手間も費用もかかります。


固定資産税の税率

土地
建物と償却資産 課税標準額×1.4%
課税台帳に登録されている価格×1.4%

注意:

税率は2.1%を越えない範囲での制限税率ですので、地域により1.4%以上になるケースがあります。
また、1.4%以下の地域が存在する可能性もあります。
「課税標準額=固定資産税評価額」ではありません。
平成6年の急激な固定資産税評価額上昇をそのまま固定資産税額に反映しないように負担調整をしていたり、住宅用地や農地のように軽減特例などの措置をした額が課税標準額です。


都市計画税

都市計画税は固定資産税と似ていますが、ここでは簡単に違いを説明します。


原則として市街化区域のみの土地と建物に課税ですので、償却資産には課税しません。
つまり、都市計画事業によって直接恩恵を受けるものに課税されることが原則となります。
住宅用地の軽減措置として、次のものがあります。
小規模住宅地は 1/3
一般住宅地は  2/3
税率は最高税率として0.3%が決まっています。
市街化区域でも都市計画税が0(ゼロ)の市町村もあります。

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住宅用地は固定資産税が安くなります。
住宅用地には課税標準額を固定資産税評価額の1/6又は1/3とする特例があります。

「小規模住宅用地」

200m2以下の土地が 1/6となります。

「一般住宅用地 」

200m2超の土地が1/3となります。
(但し、住宅の床面積の10倍迄)

注意:
相続税などに出てくる「小規模宅地」と似ていますが異なるものですので、ご注意下さい。

 

住宅用地の特例の計算方法

以下のような住宅用地についての固定資産税課税標準額はそれぞれ次のように減額されます。

1.一般住宅
 床面積100m2の一戸建ての場合
   土地面積  減額割合
 200m2× 1戸    = 200m2迄 1/6 ★
 100m2×10倍     = 1,000m2迄 1/3
 
2.賃貸アパート・賃貸マンション

 一室50m2のマンション10室の場合
土地面積 減額割合
 200m2×10室 = 2,000m2迄 1/6
 50m2×10室×10倍 = 5,000m2迄 1/3
 
3.二世帯住宅

 床面積100m2 の独立した二世帯住宅の場合。
土地面積 減額割合
 200m2×2戸     = 400m2迄 1/6 ★
 100m2×10倍  = 1,000m2迄 1/3

注:
独立した二世帯住宅とは入り口も2つ、各戸の中も完全分離した構造の二世帯住宅です。

二世帯住宅建築の場合、設計によって、その土地の固定資産税が異なることが分かります。(★の部分を比較してください)
「200m2迄が1/6」か「400m2迄が1/6」かの違いがあります。

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固定資産税節税目的のアパート・マンション建築に注意

アパート・マンションなどの敷地の固定資産税は更地や駐車場用地と比べると通常1/6まで減額可能ですので、住宅用地の特例はとても大きい特例と言えます。

そこで、建築業者やハウスメーカーが固定資産税の節税を目的にアパートやマンションの建築を提案することがあります。
これは最も簡単な固定資産税の節税方法とも言えますが、固定資産税を節税するためにアパートやマンション経営をするのは本末転倒です。

アパート・マンション経営は事業であり、事業性や相続時の分割など長期的展望から考えておく必要があります。
特にアパートは古くなってくると相続人が相続したがらない財産になる可能性が高いので、遺産分割が円滑に出来なくなり、相続争いにつながる可能性があることも考慮する必要があります。

マーケティングを考えなかったために固定資産税は安くなったものの、家賃よりローンの返済額の方が大きくなる事もあり得ます。

ちなみに、アパートやマンション建築で土地の固定資産税は下がりますが、建物を取得するので、当然のことながら建物の固定資産税は新たに発生します。

また、市街化農地を転用して住宅用地にする場合はすでに農地として1/3の減額がされていますので、小規模住宅用地を適用したとしても1/3から1/6への減額、つまり半額になるだけの効果です。

なお、見落としがちな点ですが、駅の近くなど利便性の良い住宅用マンションは家主が住宅用を想定していても賃借人に事務所として使われてしまう事も考えられます。この場合、設計が住宅であったとしてもその敷地は住宅用地ではなくなり、住宅用地の特例が使えなくなりますので、賃貸契約書で住宅以外の使用禁止をするなどその対処方法なども検討する必要があります。

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固定資産税課税の原則

固定資産税課税の原則として次のようなものがあります。
これらは固定資産税対策をする上で覚えておくと良い概念です。

一筆主義
原則的に固定資産税は一つの土地(一筆)に1つの評価をすることになっています。
但し、一筆単位で評価されると実態にそぐわないケースも発生します。

現況主義
現況に合わせて課税することを原則としています。
例えば、地目が畑であっても現況が宅地であれば宅地として評価、課税します。
但し、現況主義は一筆主義と相反する要因もあります。
また、土地の面積が公簿と実測図と異なる場合、原則として公簿面積を課税対象面積としており、現況が優先されていないこともあります。

これらの原則の合理性と不合理性を念頭に、個々のケースを見ていくと課税側が間違いやすい点とその対処方法も見えてきます。

但し、固定資産税は地域や担当者による違いが大きいので個々の案件に応じて対応が変わってきます。
アプローチを間違えると増税になってしまうケースや還付が受けられるものを受け損なったりするケースもあります。


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固定資産税が余計に課税されているケース

固定資産税は賦課課税なので課税側の間違いや、用途の変更に気が付かないことなどもあります。
次のような例があります。

 


店舗の背後に住宅があり分かりにくいケース
正面から見ると店舗に見えるが、奥に住宅がある場合など、全てが店舗として見られて住宅用地としての特例が使われていない事があります。
この場合、住宅用地と商業用地に分筆すると一筆主義に基づき、それぞれの評価に分かれます。
但し、これは必ずしも分筆は必要ではありません。


以前は商店、今は閉店して居住用となっているケース
過去、店舗や事務所として使っていた建物を廃業転用し、住宅として使っているケースは、課税側が気がつかないで、そのまま非住用地として課税されてしまっていることがあります。
この場合は申告することによって、住宅用地の課税標準額にしてもらいます。


アパートに隣接した専用駐車場
アパートに隣接した専用駐車場の場合、駐車場として非住宅用地として扱われているケースがあります。
特に駐車場部分が分筆されていると一筆主義により、更地評価されていると考えられます。
これは合筆や一体利用していることで駐車場部分も住宅用地とすることが可能です。


土地実測面積が登記簿より少ない場合
登記簿を地積更正すれば固定資産税は安くなります。
現況主義と言いながらも登記簿面積が基本ですので、地積更正しないと評価面積の修正ができないケースが多いと思ってください。

但し、地籍更正は費用がかかることと、近隣の方々の印鑑等が必要になるため、印鑑をいただけない場合はあきらめることもあります。

上記の例のように固定資産税の課税側に評価の重大な錯誤がある場合、固定資産税が安くなると同時に、証明されれば最大過去5年まで納め過ぎていた固定資産税の還付が受けられる可能性があります。
但し、公的証明が必要となったり、簡単ではないケースもあり、工夫も必要です。
また、地域や担当者による違いがあり、個々の案件に応じて対応策が異なったり、アプローチを間違えるとかえって増税になってしまったり、本来還付されるべきものがされなくなるケースもあり得るので、慎重に対処することをお勧めします。

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工夫による固定資産税の節税

 

固定資産税の課税の仕組みを知ることによって固定資産税を安くすることができます。

セットバックは非課税
敷地のセットバック部分は道路の扱いなので、固定資産税は非課税です。
従って、セットバック部分は分筆し、道路状にしておくことによって、その部分の固定資産税を0にできます。
また、同時に相続税の節税にもつながりますので、セットバックは確実にしておいた方が良いとでしょう。
なお、地域によっては分筆等しなくてもセットバック部分の評価を0にしてくれる場合もあります。
セットバックをしてもそこを道路状にしないで、花壇などを作っているケースも時々見受けますが、これは現況主義の原則からも評価額0にはならないと考えておいた方がよいでしょう。


建築での工夫
建物建築の際に面積を工夫することによって固定資産税を下げることが可能です。
1階を店舗、2階を住宅とする店舗併用住宅は住宅部分を1/2以上の床面積にすることによって敷地全部を住宅用地として扱うことが可能です。
敷地面積に対する居住用地率

居住部分の床面積が建物の床面積の1/4 以上1/2未満50%
居住部分の床面積が建物の床面積の1/2 以上 100%

2戸以上の住宅が使用する私道は非課税扱い
敷地延長部分の土地であってもその部分を共同で道路として使っていれば、固定資産税の課税標準額は0となります。


異なる路線価を持つ区画は分筆したほうが得なケースが多い
二つ以上の道路に接していて固定資産税の路線価が異なる場合には各路線価に面する土地を分筆し、土地利用形態も分けることによって低い路線価に面している土地の固定資産税が安くなります。
時々、相続税の評価減を目的に無理に前面道路と並行に分筆して無道路地を作っている土地がありますが、これは全く無意味だと思って下さい。
固定資産税も実態に合わせて課税されますので、本当に無道路地で使えない土地であればともかく、このような分筆は意味がありません。

異なる用途地区にまたがる土地
都市計画法では用途地域が設けられていますが、固定資産税にはこれに似た用途地区という概念があります。
商業地区と住宅地区にまたがる土地ではその地区境を分筆し、そこを境に利用形態を変えることによって固定資産税が安くなるケースがあります。


農地として使う
一般の市街化農地は原則的に宅地並課税となりますが、ここでいう宅地並課税というのは更地評価ではなく、住宅用地と同じ1/3の軽減適用を受けることになります。
従って駐車場や更地と比べると固定資産資産税は1/3になります。
区画整理されたような明らかな宅地も実際に農地として使う事によって固定資産税を1/3とすることが出来ます。
自分で耕作等が出来ない場合は、植木屋さんなどに苗木を育てるための土地として貸すことでも大丈夫です。
建物所有が目的でないので借地借家法による借地権の適用外となります。

また、市などに公園として貸すという事も考えられます。
この場合は固定資産税は無税となります。
なお、これを真似て自分で公園としても原則無税にはなりません。

住宅建物の解体にあたっては1月1日過ぎに行う。
1月1日時点の調査結果にて決定されるので、住宅建物の解体は1月1日過ぎに行うことによって、その年も住宅用地として土地の固定資産税が軽減されます。但し、建物の固定資産税は1年分課税されます。
なお、非住宅の建物解体と滅失登記は12月31日までに行なうと翌年の建物の固定資産税は一切課税されません。

住宅建て替え予定がある場合には申し出る。
同年中の更地化と新築工事着工が難しく、1月1日現在更地になる場合は事前に課税当局に通知しておくと非住宅地として見なされる事態を避けることができます。


テナントが自分で内装をした場合
スケルトン渡しの貸し店舗の場合、テナントが自分で施工した内装設備のうち、主体建物構造部と一体になってしまう部分については『固定資産税における家屋と償却資産の分離申出書』に所定事項を記入の上、当局に提出するとその分の税金はテナントの方で賦課されます。
この場合、内装の固定資産税は賃貸人が払う旨の条文を賃貸契約書に明記することもお勧めします。

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