| 土地使用貸借の積極的利用
被相続人の土地に相続人が自分の家を建てているケースは多いですが、このケースも土地の相続税評価は更地と同じで注意すべき点も先のケースと全く同じです。
しかし、上手に使うと有効な相続対策・資産対策ともなります。
ポイントは次の3つです。
1. 自分で使う事が一番の有効活用
一般的に最適な土地有効利用は自分で使うことです。
土地は物であり、物は使わないと本来の価値を発揮しません。
例えば、1000万円の土地を更地で30年間保有し、30年後に3000万円だったとします。
一方同じ1000万円の土地を自分で30年間使っても30年後は同じ3000万円です。
この場合、土地の価値は同じであっても更地で放置するより自分で使った方がはるかに利用価値があったわけです。
使っても減らないのが土地の基本的性質です。
勿論、人に貸して間接的に賃料でメリットを取るという方法もありますが、自分で使う事に適している土地であれば自分が使って直接メリットを取った方が良いと言えるでしょう。
他人の権利を付着させるより自分で使うという発想です。
また、変な話ですが、土地は自分で使っていないとだんだん小さくなってしまう傾向があります。
つまり、隣地が塀を作りなおしたり、測量の度に境界が押されて土地面積が減少してくるのです。
自分でいつも使っている状態、つまり管理されていれば、それも最小限に押さえることができます。
2. 生前に相続財産を確定させておくことが比較的容易
自宅が建てられている土地はその自宅の名義人が相続する事が一番自然な形であると言えます。
生前に相続人の間で分割の同意を得てから建てることが大切です。
万一の事も考え、遺言などで敷地の相続人を特定させておくと良いでしょう。
遺留分もありますが、他人の自宅の敷地(使用貸借)は欲しくない財産なので、他に相続割合に見合った財産があれば、まず問題は起きないでしょう。
他に相続財産がない場合は被相続人に生命保険をかけて受取人をその土地を相続できない相続人の名前にしておくと良いでしょう。
例えば兄は自宅の敷地、弟は保険金を相続するようにすると相続争いを未然に防ぐことが可能です。
3. 贈与税のかからない生前贈与が可能
親族の個人間での土地の使用貸借(無償での借地)が認められますので、一般的には地代相当額が贈与として扱われることはありません。
(法人の場合は別の問題がありますのでご注意下さい)
相続対策では生前贈与は有効な手法ですが、この使用貸借も実質的にその地代相当額の贈与と同じですので、贈与税の課税無しに資産を相続人に渡す事が出来ます。
地価が下がったと言っても、首都圏の場合、広い土地付きの一戸建を取得するとなると相当な資力が必要ですが、建物代金だけで居住できるのですからこれは有効な方法です。
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